「トレジャリーカット減税」案について -カルダノ

私は「トレジャリーカット削減(減税)案」に対し「Yes」投票を行う予定です。
下記に理由を述べます。

理由① カルダノ予算は、「リサーチ、開発、ガバナンス維持」に制限するべき

まず議論をシンプルにするために、「No」側からの最大の論点である「研究費に予算が必要である」について反論します。現在の予算規模でインターセクトが提出した予算案248mADAのうち、「マーケティング」と「イノベーション」の費用が100m ADAと40%を占めており、これらをカットすることで研究費に対して予算を減らす必要は全くないと判断できます。(数値は概算)
むしろ、憲法のガードレイルにおいて「トレジャリー出金は研究・開発目的と、ガバナンス投票の管理目的のみとする」という制限を設けるべきだと考えます。

理由② カルダノのガバナンスにおける中央集権化のリスクを最小限にする

上述の通り、カルダノのトレジャリー予算は研究費とガバナンス管理のみに限定されるべきです。余分な予算の引き出しが可能になることで、中央集権化の恐れを招くため、トレジャリーカットを削減し権力をADAホルダーに分散させる必要があります。
現在のインターセクト予算案から、中央集権化リスクについて説明します。

[マーケティング予算について]
現在提出されているインターセクト予算案を見ると、「マーケティング」や「カタリスト」などに大きな予算が組まれています。
マーケティングにおいては、USAID問題の二の舞になる恐れがあります。例えば、インターセクトがメディアなどを活用することで、インターセクトに対して都合の良い情報操作を行いながらカルダノの宣伝活動を行うリスクが考えられます。
インフルエンサーマーケティングなどが検討されていますが、これは、もともとADAホルダーではない人物にADAを払い集客を行うことです。つまり、影響力の高い非ADAホルダーが金銭目的によって非ADAホルダーとともに、ガバナンスにおける影響力を持つ結果を呼び込みます。
これは、インターセクトなどの中央集権者が、コミュニティの資金を使って自分に都合の良い協力者を育てることにつながり、中央集権化を促進する恐れがあります。

[Catalystについて]
Catalystについては、「助成金の流出(ROIの低さ)」「非ADAホルダーへの資金流出」「中央集権的な管理構造」という3つの問題があります。

ROIの低さ: これまでもコミュニティ内のインフルエンサーによる宣伝によって、そのプロジェクトのROIに関わらず大きな予算が当てられてきました。特に日本には巨額な資金が投じられてきましたが、実際に「生きたプロジェクト」として継続しているものは、非常にごく僅かしかありません。また、プロジェクトへの資金提供が終わった後に、そのプロジェクトを客観的に評価できるスキームもなく、資金を確保した後にフェードアウトするプロジェクトも少なくありません。

非ADAホルダーへの資金流出: カタリストにおける参加者の中には「助成金が貰える」ことを目的とする「非ADAホルダーの新規参入者」が増加傾向にあります。これまでコミュニティに貢献していない企業や個人が助成金目的で実験的なプロダクトを構築し、プロジェクトを継続しないまま消えていくという事象が少なくありません。カタリストにおけるADA提供は、一度資金を提供すると法定通貨に交換され、その後は資金の行方を追うことができません。透明性の観点からも腐敗を呼びやすい状態が続いています。

中央集権的な管理構造: Catalystは資金提供プラットフォームであり、投票によって可否が決まった後は、実態として中央集権的に運営されています。一度資金を受け取ったプロジェクトは、資金を提供する運営チームに従わざるを得ません。これまでX上でも、資金提供を受けたチームや個人がCatalystチームに対する批判をするたびに、運営チームがその事実を武器化して批判を回避しようとするやりとりが繰り返されています。
Catalystからの資金提供を受けたプロジェクトは、Catalystとの主従契約が結ばれ、コミュニティに対しても肯定的な宣伝を行うことが約束されます。これは、分散化の名を借りた中央集権化スキームです。
これらの理由のため、私自身はこれまで一度も、Catalystに自身の提案を提出しませんでした。今後もすることはないでしょう。
このプロジェクトは一度停止し、コミュニティに対して個別にトレジャリー予算を提出すべきです。

これらはあくまで一例ですが、インターセクト予算案からも、大きな予算があることで中央集権かを招くリスクが高まる懸念があり、トレジャリー予算は最低限で良いと考えられます。

理由③ ガバナンス参加への動機づけを促進する

現在、ADA供給におけるステーキング率は58%となっており、これは現在よりもステーキングのROAが高かった2022年11月の74%と比較し15%低下しています。トレジャリーからのステーク報酬は減少し続けるため、今後も継続的にステーク報酬は減少し続けることが見込まれます。
カルダノのネットワークはPoSで維持されており、そのモチベーションはステーク報酬によってのみ維持されています。
一般的に、低リスク資産の利回りは年間2〜5%と言われていますが、現在多くのステークプールのROAは3%を切るのが現状です。このままでは、取引所の流動性プールなど高い利率の選択肢に多くのADAが流れ、ステーク率の更なる低下が予測されます。
ステーク率が低くなることで稼働可能なSPOの数が減少するとネットワークの安全性に大きなリスクを生むことになります。また、ガバナンスにおいても投票率の低下を招く危険があります。
ステーク報酬が向上することでADAホルダーの経済的インセンティブが高まり、より多くの人のガバナンス参加を期待できます。特に、現状ではADAを保有するだけの層が一定数存在しますが、報酬が増加することでネットワーク参加や投票への関心が高まることが期待できます。

一方で、「減税によるリワード向上は一時凌ぎにしかならない」という反論もあります。これについては同意します。しかし、減税は永続的な効果を持つため、トレジャリーリザーブがなくなった状態においても有効です。将来的に取引手数料のみでリワードを出さなくてはいけないのは既定路線であり、そのときに向けて、ステーク報酬の最大化を図る必要があります。
また、トレジャリーカットの削減は、リワード増加施策の1つでしかなく、更なるADA価値の向上や取引数の向上に向けた検討が必要であることは間違いありません。

リワード報酬が減り続けることは、取引所へのADA流入や大きなSPOへの委任集中化を招く危険があり、ガバナンスとネットワークの安全性の両面において無視できない中央集権化リスクとなります。

理由④ トレジャリー出金の不確定要素を排除する

トレジャリー出金は、特別な理由がなくとも、年間閾値以内であれば、「ガバナンス投票参加者の」大多数の賛成を得れば通すことが可能です。例えばADA価格が暴落したり、大手取引所が協定を結びガバナンス参加すれば、理論的にはどのような理由があろうとも引き出し案を通すことが可能です。
ステーク率が著しく低下傾向にある現在、トレジャリーに莫大なADAを溜め込むことで、外部からトレジャリーがターゲットにされ、資金が乗っ取りリスクにさらされる可能性が高まります
元からトレジャリーに入るADAを最小限にし、使用用途を限定しておくことで、これらのリスクを排除することができます。

[考えられる反論に対する答え]

「リワードを増やせば、ADAの売り圧が高まる?」

前提として、ADA総数は決まっており、増えることはありません。さらに、トレジャリーからお金が引き出されるので、その総数に大きな違いはないでしょう。しかし、ステーキング報酬は、ホルダー自身の選択によって「売るか、ホールドするか」の選択肢があります。また、リワードは5日ごとに配分されるため10%の減税が市場に与える影響は、それほど大きいとは言えません。
逆に、トレジャリー出金は賛成後に引き出しがなされ、ある程度まとまった金額が一気に放出されることになります。そして、基本的に全て消費され売り圧となるのが前提です。どちらが市場に与える影響が大きいでしょうか?

「hix はSPOだから、Yesに投票する?」

確かに私はSPOなので、リワード向上によって収入が高まることは事実です。しかし、ステーキング報酬の増加は「ADAホルダーであれば全員が利益を享受できる」ため、私自身のみにメリットがあることではありません。また、ADA価格は常に市場との対話によって決まるものであり、供給が増えることで対フィアット価格が下がり、結局のところ大きな金銭的メリットを生まない可能性もあります。
むしろ、トレジャリーからの出金は非ADAホルダーに対して大量のADAを供給する可能性が残されており、ADAホルダー全体の利益を毀損する可能性があります。
市場に投じられる供給量に大きな差がない場合、どちらを選択するべきでしょうか?

価格や個人のメリットよりも、ガバナンスの中央集権化によってカルダノネットワークに対するリスクを軽減することが、より大きなメリットだと言えます。

トレジャリーが少ない方が分散化が保たれ、ネットワークの安全性が高まる

カルダノのエコシステムをより健全に維持し、真の分散化を実現するためには、トレジャリー資金を最小限にとどめ、その用途を「リサーチと開発」と「ガバナンス管理」に制限することで、中央集権化のリスクを最小限に抑えることが必要不可欠です。また、全体的なステーキング報酬の向上によって、ネットワークの安全性の確保とガバナンス参加意欲の向上を促し、より強固なエコシステムを形成することが重要です。
カルダノは分散化を理念とするプロジェクトであり、トレジャリーからの不透明な資金活用が続けば、その理念が損なわれる可能性があります。
私は、このネットワークが長期的に分散化を維持し、ADAホルダーによって支えられる仕組みを守るため「Yes」に投票します。

もしあなたが私の意見に賛成なら、ぜひ下記よりDRep委任をご検討ください。また、私の意見に反対であれば、DRep委任を移動することができます。

Tempo, a tool for DReps Community Engagement
Tempo is a governance tool designed to streamline and enhance Cardano’s decision-making processes.
委任のご検討をお願いします☕️


本稿はカルダノステークプール「CoffeePool☕️」「CardanoKissa☕️」作成しました。
COFFEの活動を応援いただける方はぜひ、委任(デリゲート)のご検討をお願いいたします😊
 TickerまたはPoolIDをクリック(タップ)するとコピーできます。

NAME:CardanoKissa☕️
Ticker:KISSA
[KISSA] CardanoKissa
pool1lugxr82p89qm35spzwccle405t5dfdznhrasyrtr2cyv2vyfud6

————————————————–
NAME:CoffeePool☕️

Ticker:COFFE
[COFFE] CoffeePool️
pool1r55hyfrd3tw6nzpkvf4rfceh2f04yph92fc462phnd0akp2s5r6

————————————————–
🗳️「DRep ID」もぜひご検討ください!(クリックでコピーできます↓)
DRep NAME : hix_coffeepool

【新IDの場合はこちら↓】
drep1ygnh2uf4wkc8ldgfxwz7rzuga3m8jtqew9xh5g3n587mg6g3ge0sj

【旧IDの場合はこちら↓】
drep1ya6hzdt4kplm2zfnshschz8vweujcxt3f4azyvaplk6xjyw262e

参加者募集中!【カルダノキッサ】CoffeePool☕️が運営するチャットスペース

初心者でも長期ホルダーでも、楽しくカルダノ について語り合える discordスペースを作りました😊☕️
・なりすましやscam対策のためXアカウント認証で運営😊
・初心者ホルダーさん大歓迎!☕️
SPOも続々参加しています! ぜひお気軽にお立ち寄りください。
参加方法は☟
discord.gg/TNy7QNua7c