【超訳チャールズ・ホスキンソン(03)】ホスキンソンが暗号通貨を始めたきっかけとは?

2021/02/17 に公開された、「Dave Lee Investing」のデイヴ・リー氏による、チャールズ・ホスキンソン氏のインタビューを翻訳しました。(非常に濃い内容のため、連載記事として翻訳を進めていきます  第2回はこちら

――あなたの経歴についてお聞かせください。暗号通貨業界に来たきっかけは?

私はもともと数学の教授になりたいと思っていました。よくいる、クレイジーな感じのすごい数学者にね。でも、数学の教授になるためには、大学特有の官僚的な組織体制や、全く数学と関係ないにも関わらずアカデミックキャリアを維持するために必要な作業などに対して、とてつもなく寛容でいなくてはいけません。10年間勉強して、その後教授の跡を追いかけて…みたいな。
そのようなことのために10年、20年と費やしたいとは思わなくなったんです。
私は、問題解決という作業が好きなんですよね。数的問題やゴールドバッハ予想などのような、数学的に解決されていない問題などの研究などを解決することです。
そういう問題については、本を出版することなどもあまりできません。なかなか解決することができない問題ということもありますから。何かのきっかけで解決することができるかもしれませんが、それは宝くじを引くような運の要素も強い問題です。
そう考えたとき、将来の10年をそういうことに費やすよりも、全く別の世界の問題を解決する方に興味が湧いてきたのです。私自身、大学政治には全く興味がなかったので。
エゴによって構成されたシステムの中にいるのではなく、全く別の世界に身を置きたくなったのです。

ビットコインとの出会い

そのため当時は、道に迷ったような感覚でした。そこで興味が湧いたのは、P2Pソフトウェア、オープンソースソフトウェア、フィロスムーブメント(注:Philos Movement、アフリカ系アメリカ人の人権運動)などに強い関心が出てきたのです。いうなれば、サイバーパンクやオーストリア的な感覚でしょうか。
そのようにしてソフトウェアのスキルを学んだり、関連の論文を読んだりしているうちに、ビットコイン(チーム)が接触しやすい立場に向かっていたんです。
私自身がビットコインの名前を知ったのは、2010年(本当は2008?)ごろでした。
当時、「スラッシュドット」(IT関連がテーマの掲示板)で、ビットコインの論文や話題が大きな関心ごとでした。
最初にビットコインの論文を読んだとき、「面白いな。でもうまく機能しないだろうな」と感じました。
なぜそう思ったかというと、「鶏が先か、卵が先か」と同じような問題が「ネットワーク効果と安定性」の観点から言えたからです。(注:ネットワーク効果=製品やサービス利用者が増えるほど価値が高まること)
つまり、安定性を考える前にネットワーク効果によって価値を高めなくては意味がない一方で、安定性が向上しなくてはネットワーク効果が高まらないという問題です。
とりあえず作って誰かから関心を集めたとしても、システム不具合があると信頼性が毀損し関心が薄れてしまいます。これはビットコインにも言えることだったのです。
ビットコインでは、クロスファイアネットワークを組んで、何GBかのPCを使って、1.5ギガハッシュくらいをマイニングしたと思います。今となってはものすごい額になるでしょうね。今なら400万ドル(4億円)くらいでしょうか。それを全部、Xbox360を買うために使ってしまいました(笑)
ビットコインの状況が大きく変わったのは、キプロス危機(2013年)がきっかけでした。この時ビットコインが240ドルほどまで上昇し、ネットワーク効果が出てきた、ということをはっきりと認識することができました。これによって信頼性が高まり、ビットコインは簡単にはなくならないものになったと自覚しました。
そこで、これを人に教えるために「ビットコイン どうすれば暗号通貨を始められるか」という無料のコースを開催しました。これには数千、数万という生徒がやってきました。現在は70~80万人くらいの規模になっています。
あるとき、中国人のお金持ちの投資家が「50万ドルあげるから何かやろうよ」と声をかけてきたんです。「いいねぇ、でも、誰にでもそうやって声かけてるんでしょ」と返したら「いやいや本気だよ」というので、真面目なビジネストークを始めました。これがこの世界に入ったきっかけと言えます。
私はいくつか会社を立ち上げ、イーサリアムでよく知られていますが、プロフェッショナルキャリアとして一番成功したのは現在の会社(IOGlobal)です。
立ち上げて6年間、300人と一緒に仕事し、カルダノを生み出しました。またIOGは、暗号通貨業界で最も大きなリサーチグループとなりました。95の論文をまとめ、学会では10000以上もの引用がされています。
そのため、この6年間は本当に人生の中で最も楽しい時間だったと言えます。この業界にいること、その一部であること、ここで仕事すること全てが楽しみです。
——続く
●本稿はカルダノステークプール「Coffee Pool」が作成しました。
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